カスタマー平均評価: 4.5
熟練者向け。ただし、これは、使える! おもにJ2EEのコンフィギュレーションおよびオプティマイゼーション
に関する良書です。
ちょっと熟練者向きかも。。(私は途中で挫折気味。。涙)
いわゆる入門書ではありません。
ただし、ビジネスレベルでJ2EEを使用するなら
この本は熟読し、実際にシステム構築に使うことを
オススメします。
それくらい、実システム構築に役に立つ具体的な例が多く書かれています。 Spring Freamworkの作者に迫れる唯一の本 IoCコンテナに関する記述がまとめて読める唯一の本ではないでしょうか。ちなみに著者のロッド・ジョンソン氏はSpring Freamworkの作者です。EJBの利用を回避したJ2EEの使い方など、次世代のJ2EEを知るには最適な文書だと思います。 坊主にくけりゃ袈裟までにくい? J2EEのコアテクノロジーがEJBと知りながらもEJBを痛烈に批判をし「JDOを薦める」と言った著者の言葉は本当に現場主義なのであろうか。著者自身プロダクションシステムに耐えられるJDO実装製品は「まだ無い」としていながらもである。そこに問題を置くのであればServletの仕様策定ではなくEJBの仕様策定に参画しJDOのテクノロジーをEJBに反映させるような努力をして頂きたいものである。私はJ2EEは「関心事の分離」を目指していると思っている。要はJ2EEは企業向けシステムを実現するためのフレームワークである。あれこれ注意しながら、パターンのカタログを片手に、J2EEの仕様を片手に、業務仕様も念頭において、システム構築をしなければならないのであればJ2EEは利用せずにネイティブコードで実装するべきである。その方が性能も出る。J2EEでの「関心事の分離」とは開発者はビジネスロジック実装に注力し、その他のインフラストラクチャに求められる事項はコンテナベンダの責任となることである。もし著者の言うことが本当であれば、著者が利用したコンテナが非力過ぎたのではと、疑ってしまう。結局批判をしているものの代替案はあまり無く、OOの知識とデザインパターンのカタログと格闘してトラップを避けながら茨の道を進んで欲しいと言っているように思う。もしこの本に書かれていることが事実であれば私はまだJ2EEは選択しない。バージョンがJ2EE 2.0になる頃に再考したい。しかしJ2EE 1.3でも、そこまで考えなくとも、そこまで悲観的にならなくても、十分な性能と立派なデザインが可能であることを私は知っている。それを確認する意味ではお勧めできる1冊である。最後に批判的な意見を書かせてもらうと、本が重すぎる。今はもっと軽い紙がありますので..。本の重さと中身の重さが比例していればいいのですが。 内容は充実、ただ経験、印象に頼るところも 他に類を見ない網羅的かつ詳細なアーキテクト向け解読書である。J2EE をほとんど無批判に解説している BluePrints よりはきっと読みごたえがあるだろう。本書は BluePrints を一種の反面教師としている。特に EJB に関しては、これでもかといわんばかりにその欠点が論じられているのだが、気になるのはパフォーマンス等に関する定量的な考察がなく、結局は注意点の列挙にとどまっている点である。本書の役割がそうなのだからといってしまえばそれまでなのだが、著者の経験、印象に頼っているところも見られる。そういう点については、読者自身がベンチマークテストするなどして検証すべきであることを忘れないように、もっと注意を喚起する記述が欲しい。本書を読んで無批判に EJB を回避してしまうなら、結局は BluePrints と同レベルということになってしまうだろう。 また、セキュリティに関する網羅的な解説が見られないのが難点である。認証、承認についての節が一応あるのだが、それに割かれているページ数はわずかである。本書くらいのボリュームがあれば当然一つの大きな章を割いて掲載するくらい重要な内容であるはずである。サンプルアプリケーションにおいてクレジットカード番号の表示を下4桁のみにするなど、セキュリティに関する著者の意識が希薄だというわけではないようなので、その点が悔やまれる。 その他、テストの解説で XP の手法に頼りすぎてしまっているところや、後半の実装に関する記述では、著者自身の作成したパッケージやあまりなじみのないオープンソース製品を使用しているところから、読みづらいと感じるところもある。 いろいろ欠点を書いてしまったが、それでも本書は十分有益である。全部読むには数十時間かかってしまうが、知識の整理、見直しに大変役に立つ良書である。 まさに実践 まさに必携 本書の値段に押されて購買を躊躇っていたが、いざ買って読んでみるとその懐疑は全くの杞憂に終わった。 まさに価値ありである。 「実践」と謳われているが、 1.全体を通してフレームワークを利用したシステムデザインを念頭に置いている。 これは実践的にはしごく当然であるが、ある特定のフレームワークに拘らずどのようなフレームワークを用いる(あるいは自ら起こす)場合にもデザインとして留意しなければいけない点を明確に指摘している。 2.EJB関連の書物は多いし、「決定的な解決策」のようにEJBの利点ばかりを指摘するものが多いが、この本はEJBの現状での欠点を、あくまで現場からの視点で批評及び使用法の注意点を指摘している。 この箇所だけで???非常に有益であると思う。 3.MVCパラダイムの解説が非常に明確かつ的確である。 特にStruts等の特定のフレームワークに依存せず、この箇所だけ切り取っても本に出来るであろうと思える出来だと思う。 この本は、 俗に言うハウツー本とは違う。 「こうすればうまくいく」というアイデアが詰まった本ではなく、「こうするときには、こういう事に配慮しないと、こうなってしまう」といった忠告とその解説がぎっしり詰まった本である。 間違いなく入門書では無いが、そしてデザインでも上流工程のトピックが多いが、デザインを志すプログラマーが読んでも非常に有益であると思う。 特にデザインパターンにある程度明るければ、大きな意味を持つ本だと思う。 最後に、 ちょっとレビューが硬くなったがこの本自体はそんなに硬い本ではないことを記しておきます。 あくまで実践の書であって、実践に即して書かれています。
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